ゴマをするなら徹底してするべき

そう、ゴリゴリと・・・。

ゴマすりとは、主に自分より地位の高い人に対してお世辞を言ったり、ちょっと気を利かせて好印象を残す事ですが、周りからは「媚びへつらっている」と思われがちで、言葉自体にあまり良い印象がないですよね。

なぜ「あまり良い印象がない」のか?

なぜなら、ゴマすりには上手い下手があるから。

そもそも効果的なゴマすりというものは簡単ではないのです。下手な人のゴマすりは、まさに「媚びへつらっている」だけ、実に上辺だけで薄っぺらい。

多分意図したゴマすりではないからでしょう。考えなしにただ上役だから、よく思われたいから、仲良くしたいから・・・そうした瞬間的反応からゴマすりが発動しているだけです。

こうした下手なゴマすりが蔓延するから世間の評判が悪くなる。

ゴマすりが上手い人は出世する。これは間違いなく事実。

というわけで、ゴマすりを良い方向に捉えれるように考えてみます。

まず、意識的にしろ無意識的にしろ、私たちは日常的に場所や時間、相手や場合に応じて服装や髪型などの外見を変えています。

例えば、仕事がある日はオールバックで髪型をビシっと整え、パリっとしたシャツを着て、シュっとしたスーツに身をまとい職場に向かいますが、休日はボサっとした髪型で、ダルっとしたジャージに無地のTシャツで過ごす人は多いでしょう。

職場の自分、プライベートの自分を分けるという一般的な考え方、プライベートは楽な格好でいたいと思うのは当然。

しかし、休日にダルっとした格好をしていても、例えば友人から誘いがあった時と、異性から誘いの電話があった時とでは、おそらく着ていく服も髪型も異なるはずです。

これは対象となる相手に自分をこう思って欲しいという願望があり、その願望を叶える為に自分の印象を操作しようとするからです。

心理学的にはこれを、セルフ・プレゼンテーション(self-presentation:相手が自分に対して抱くであろう感情や評価を期待して行う印象操作の為の言動の総称)といいます。

このセルフ・プレゼンテーションには分類があり、

  • 取り入り
  • 自己宣伝
  • 示範
  • 威嚇
  • 哀願

上記のように分けれられています。

この中でゴマすりは、相手に好感を持ってもらうことを目的とした取り入りの一つです。

ゴマすり=セルフ・プレゼンテーション

だいぶ聞こえがよくなりますね。

ゴマをすられた上司は、自分に対して反感を示されるより、たとえ表面的なものであっても、好感を示されたほうに好印象を持つわけです。

ただし、ゴマすりが常に期待どおりの成果を上げるとは限りません。

例えば、上司の前ではゴマをすっているのに、いないところでは悪口を言い、それが上司の耳に入った場合、ゴマすりによって好印象を抱いていた部下の言動が「ただのゴマすり」だったことを知った上司はどう思うでしょう。それまでの部下への評価を一転させて軽蔑し、疎んじるようになります。

こうなると、その部下のセルフ・プレゼンテーション作戦は大いに失敗、逆効果。嘘つき、ゴマすり野郎となるのです。

そうならないために、対象以外の周囲への言動も合わせる必要があります。というか差を作っていてはいけません。

セルフ・プレゼンテーションは印象操作のテクニックですから、ゴマすりの本質は「好感を持たれ、信頼を得る」ことにあります。

例えば、あなたに二人の部下がいるとします。

あなたが朝出勤すると、あなたに気付いた部下が挨拶をしてきました。

部下A:席に座ったまま「おはようございます」
部下B:立ち上がってあなたのデスクまで行き「おはようございます」

または、あなたが営業周りを終えて帰った際、

部下A:黙々と仕事しながら「お疲れ様です」
部下B:「お疲れ様です、コーヒー入れますか?」

仕事終わりに、

部下A:「終わったので帰ります。お疲れ様でした」
部下B:「自分の仕事は片付きました。何か手伝えることありますか?」

わずかな違いですが、より好感を持つのは部下Bですよね。

逆に、あなたが部下の場合、朝上司が笑顔で「おはよう!」と挨拶してくれる。仕事中に「頑張ってるな、疲れてないか?」とねぎらってくれる。そんな上司なら、好感が持てますし、信頼しやすいでしょう。

ゴマすりというのは、何も歯の浮くようなお世辞を言うことではありません。

日頃のちょっとした挨拶、相手に向ける態度や声の抑揚だって、それが相手に「あなたを認めている、受け入れている、頼りにしている、慕っている」と伝われば立派なゴマすりの成立なのです。

私の友人にゴマすりの達人?がいます。

彼は仕事を楽しむタイプで興味が出れば転職をし、様々な職種を経験していますが、非常に適応力が高く、大体どこも半年~一年で出世します。

その友人が言うには、「俺はゴマすりの達人だから」だそうで、曰く「ゴマすりも日常的になれば”愛想の良い気が利くやつ”になる」とのこと。

今は取引先へのゴマすりで得たヘッドハンティングで、とある企業の役員にまでなってますが、それも取引先の社長とその部下たちに好感を持たれ、信頼を得たからです。

仕事を一生懸命にやって成果を挙げれば信頼は獲得出来る。ゴマすりは不要と思われるかもしれません。

実際、上司や同僚、部下の好意を獲得するもっとも王道で確実な方法は、仕事の能力を高め、実績を積み重ねることです。

しかし、普段から”気遣い”や”ねぎらい”の出来る人物は、自然と周りから頼られることが多く、その一つ一つが経験となり自分を成長させることにつながります。

そうした人物は大抵、ビジネスチャンスを得る機会が増える。上司からすれば「あいつは良いパイプ役になってくれる」と昇進の機会も増える。

仕事が出来て、その努力を怠らない人物がゴマすりを覚えたら、鬼に金棒なんです。

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