リーダーシップを使い分けて立ち回ろう

あなたが現場のチーム、部署、組織において部下を持つ立場であるならば、それは法的に管理職とは言えなくとも、会社によって、あるいは上長によって目標があり、あるいは与えられて今の職責があるのであれば、周りから「管理職」と呼ばれるでしょう。

または、管理職として、何かしらの働きをしなければと思っているかもしれません。

ともすれば、

  • 部下がどのようにすれば自分の思い通りに動いてくれるのか?
  • なぜ思い通りに動いてくれないのか?
  • どうすれば自分の任せられたチームを一丸とする事が出来るのか?

このようなことに頭を悩ます機会があると思います。

組織・部署・チーム、「リーダー」である為には、それなりのリーダーシップを発揮しなければならないと考えるものです。

自分がどうあるべきか、周囲を動かすためにどのような態度で仕事に挑むかを考える。

しかし、理想と現実は異なる事が多いもので、いざ現場に出れば、様々な反発や問題が起きます。自分の思い通りには、中々うまくいかないものですよね。

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リーダーが抱える悩みはそれぞれ

例えば、以下のような悩みはありませんか?

  • 自分が率先して動かなければと意気込んでいても、部下が動いてくれない。
  • 積極的に動いてくれる部下が少なく、行動が遅い。
  • 気が付けば誰よりも働き、自分の上司としての仕事が出来いない。
  • やるべきことを伝え、そして行動を促しているものの、不平不満が多い。
  • 仕事を進める部下のモチベーションが上がらず、生産性が低下してしまう。
  • 扱いずらい部下が多く、気疲れするが、周りに相談できる相手も少ない。
  • 言いたい事が言えず、自分の中で葛藤する日々。
  • 期待に応えなければという焦りから周囲との摩擦を起こし、立場が悪くなる
  • ムードメーカーつもりが、いつの間にか部下が言うことを聞いてくれなくなる
  • 自分より年上の部下に対してうまくリーダーシップを発揮できない

上司に相談をしても、「頑張れ」「そういうものだよ」「もっと部下をよく見るんだ」など答えにならない答えばかりが帰ってくる。

時には下手に干渉されて余計ややこしくなる場合もあり・・・。

大変ですよね。管理する側になれば、必ずこうした舵取りには頭を悩まされます。

私自身も、長い間悩みました。あなたと同様です。

リーダーシップは「在り方」ではなく「手段」と考える

リーダーシップと言っても、様々な「型」があります。

  • 皆の先頭に立って周りグイグイ引っ張る「牽引型」
  • 叱咤激励しながら、周囲を煽り行動させる「扇動型」
  • 間接支援を行いながら皆の行動を軽減していく「支援型」
  • 周囲を前線に出し行動させ、自分はその働きに奉仕する「後方型」
  • 仕事に対する姿勢や態度、行動から周囲の信頼を得る「人格型」

リーダーシップは、必ずしもカリスマ性を持って周りをグイグイ引っ張るだけではありません。どのような型であれ、ミッションを発し、その掲げた旗のもとに人々を導くことが重要なのです。その過程はどのようなものでも構わないでしょう。

実際、一国のリーダーにしても、企業のリーダーにしても、そうしたカリスマ的な輝きでリーダーシップを発揮する人はたしかにいます。

しかし、トップではなく、現場管理職として周囲に与える影響を考慮しながら業務を遂行する立場である場合、発揮するリーダーシップに正解などなく、むしろ工夫と努力でリーダーシップを使い分ける事が必要なのです。

リーダーシップの使い分け

では実際、どのような状況でリーダーシップを変えればいいのでしょうか。

状況に応じてリーダーシップを変える

職場の人員構成(社員、契約、派遣など)、部門の役割、仕事のやり方などに合わせて変えていくというものです。

サポート系の職種では自分が率先する必要はなく、一人ひとりの技術を尊重して支援する形が望ましい場合もあれば、フォローアップをしっかりやってあげることで社員のモチベーションが高まる場合もあります。

営業系の職場で、ある程度経験を積んだ社員がまとまっている場合であれば、自分は意思決定やバックアップ要因として構え、共に目的を目指す仲間として接することで周囲の信頼を得られることもあります。

つまり、どんな時でも、必ずしも自分が先頭に立って率先垂範して進めていけばいいというわけではないのです。

部下の状況に応じてリーダーシップを変える

仕事を進める上では様々な要因が複雑に絡み合い、状況判断が難しい場合もあります。

そこで、部下の能力に的を絞ってリーダーシップを変えます。

例えば、能力・知識ともにこれからだという若い社員であれば、丁寧に指示をしてあげる。間接的に行動を軽減してあげるような「支援型」が効果的です。

逆に、能力・知識ともに現行業務を遂行するに足る人材であれば、部分的に仕事を任せながらバックフォローする「後方型」が適しています。

部下が厄介と思うこと、困難だと思うことこそ先頭に立つ

こういう時こそ、知識・経験・能力を生かせる管理職が先頭に立って率先垂範するべきです。

ここで「厄介、困難だと思うこと」とは何か?という話ですが、自分の基準に当てはめず、部下の心情を理解する事が重要です。

例えば、社内で新規の営業キャンペーンをスタートさせる場合、「さあ!いってこい!!」と部下を送り出す管理職と、自らもプレイングマネージャーとして参加する管理職では、チーム全体の士気も、成果もプレイングマネージャーのほうが高くなります。

時には率先して案件を取りに行くことで、周りを鼓舞することができる。時には部下に同伴してその営業ノウハウを教えることができる。

管理職が先頭に立つことで、周りも傍観者ではいられなくなります。共に現場で苦労を分かち合う、時には励まし、その場で相談することができる上司。

いままで苦手としてきたことも、率先してやってくれるようになるでしょう。そして、やっていくうちに、自分の力がついてきたことを実感出来るようになります。

部下がやりがいを覚え、ある程度軌道に乗せることが出来れば、あとは自主性が生まれてきます。そうなれば、あとはプレイングマネージャーとしてではなく、マネージャーとして後方に下がり、部下の苦労をねぎらってあげましょう。

部下の上昇志向を見極めろ

私はいつもこう思います。

部下、上司問わず、社員であれパートであれ、派遣であれ、誰しもが、自分の働く環境を良くしたいと思っていると。

「数年後、安いアパートの個室で一人、明日を心配しながら煎餅布団で寝ていたい」という人は誰ひとりいないでしょう。

去年より今年、今年より来年、時間とともに、物質的にも精神的にも、より豊かな生活を送りたいと心底思っているはずです。

会社のような組織集団に属している人たちにとっての上昇欲求とは何か?

  • 金銭的余裕
  • 立場的余裕
  • 知識、技術的余裕

今よりもっとお金に余裕をもって色々なものを手に入れたい、今よりもっと拘束されない立場になって思い通りに仕事がしたい、今よりもっとスキルを高め、色々なことに挑戦したい。

このような代表的な欲求を始め、他にも様々な上昇欲求をもっているでしょう。

部下の「上昇欲求の方向」を見極め、その実現の為のシナリオを描いてあげることが肝心なのです。

「いつ・何を・どれだけ・いつまで頑張れば」どうなるのかをより明確に、分かりやすく指示してあげること。つまり部下に「昇れそうな階段」を見せてやることが必要なのです。

その為には、まずリーダー自身が自らの欲求を見極め、その実現の為のプラスシナリオについて自問自答してほしいと思います。

リーダー自身が、その実現に向けて活気に満ちた行動をとっている姿は、部下にとって何よりの手本です。そして、そんなリーダーの意見、提案に部下は意味を感じ、素直に耳を傾けるものです。

リーダーたるもの

リーダーが目指すもの、その組織やチームが目指すものが何かを自問自答しながら描き出し、明確にし続けるからこそ、部下はその道筋を見失いません。

どうしたら部下がついてきてくれるだろう?言うことを聞いてくれるだろう?やるべきことをやってくれるだろう?

そもそも人を思い通りに操れるものかどうか?という話になりますが、そうなると様々な思惑を持つ者同士が反発しあうことは必死です。

そうではなく、部下の上昇欲求をくすぐり、自らの役割と目的をもって、その為の実現シナリオを明確にしてあげる。

そしてその期待に応えてこそ、あなたのリーダーシップは部下に認識されるのです。

掲げる旗と、道筋を常に明確にしていても、その道にそって歩む部下は、時に立ち止まり、道を逸れてしまいそうになるものです。

そこには部下の自主性があり、ここにリーダーシップの使い分けが必要となります。